ベーチェット病の症状・原因・治療法を解説したサイトです。

近年のベーチェット病の傾向

●ベーチェット病の最近の傾向

ベーチェット病は、1937年トルコの眼科医、べーチェット教授によって提唱された病気で、口腔粘膜のアフタ性潰瘍(あふたせいかいよう)、皮膚症状、眼のぶどう膜炎、および外陰部潰瘍(がいいんぶかいよう)をおもな症状とする全身性の疾患です。急性炎症性発作の発症と治癒を繰り返しながら、慢性の経過をとる難治性(治りにくい)の病気です。元来この病気は、シルクロード沿いの諸国に多く、東洋には稀な疾患とされていました。しかし1950年後半から1960年代にかけて日本での患者数が増加しはじめ、現在では18300人と、世界で最も多い患者数が推定されています。日本国内でのベーチェット病の地域分布の傾向と見ると、北高南低(北に多く南に少ない)の分布を示し、北海道では人口10万人に対して30人の発症が認められるのに対し、福岡では10人余りで、ベーチェット病の発症に環境因子も絡んでいることが考えられます。

●ベーチェット病の発病傾向

ベーチェット病では、20歳代後半から40歳代にかけての、いわゆる働き盛りに発病することが多く見られます。またベーチェット病が原因で失明する、病変に基づく失明率が高いことや、一部のベーチェット病にみられる中枢神経や血管、消化器の病変による死亡が少なからず確認されることから、社会的にも大きな関心が集まり、1972年に厚生省はベーチェット病を特定疾患に指定しました。

主症状である、口腔粘膜アフタ性潰瘍、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍の四つの症状全部がそろって見られる病気を「完全型」、全部がそろっていないものを「不全型ベーチェット病」と呼んでいます。最近は、この不全型ベーチェット病の患者が増加しています。発病年齢も調査時年齢もいずれも上昇していることが目立ちます。更に1984年には新しい患者の発症が1.060人でしたが、1991年には925人と僅かですが減少しています。また、過去1年間の臨床経過を遡って追跡して見ますと、1991年には1972年に比較して改善または発作なしが大幅に増加し、悪化例が著しく減少していました。これはおそらく治療
の進歩が大きく貢献しているものと考えられます。

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